引きこもり男性(のようなもの)が、無差別(のような)殺人を犯したというニュースが今日も俗世をおののかせています。
実際には、まだまだ事件の背景が明らかにされていないので、
引きこもり人間は、殺人を犯す!
とか、そういう安易な決め付けはよくないと私も当然考えています。
では、引きこもりのおっさんは本当に危険なのかどうか、ここはひとつ、正確なエビデンスに基づいて考えてみることにしましょう。
そう!今をときめく橘玲さんもびっくりのエビデンス(証拠)主義で、
引きこもりと無差別殺人についての相関係数
をはじき出そうという魂胆です。
よし、それなら古今東西の無差別殺傷事件について、その 犯人像を調べてみようと思ったら、もうありました。
そう、あったの。
法務省が、すでに調べていたのです。
無差別殺傷事犯に関する研究
http://www.moj.go.jp/housouken/housouken03_00068.html(法務省)
というわけで、これ以上にないほどの正確な法務省のデータから、犯人の属性を洗い出してみました。(原文は長いので、犯人像に関わるところだけでも読めます)
無差別殺傷犯人の実態
http://www.moj.go.jp/content/000112400.pdf
◆ 平成12年3月末日から22年3月末日までの間に裁判が確定した無差別殺傷事件
◆ 対象者は52名
◆ 犯人像 男性51名 女性1名 (男性率 98%)
◆ 自分の配偶者や子と同居している犯人 2人
自分の親や親戚と同居している犯人 28人
独身一人身の犯人 26人
◆ 婚姻歴なし 43人 (非婚率82.7%かつ男)
◆ 犯行時に彼女がいない犯人 45人 (非リア充率88.2%)
◆ 就労経験の有無 あり 47人 (90.4%)
◆ 犯行時の就労 就労あり 10人 無職 15人 (無職が60%)
◆ 生計 月収なし 31人 (約60%が無収入)
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まだまだ項目は続きますが、もう一目瞭然ですな。
「一度就職はしたものの、社会でうまくやれず仕事がなかったり収入がない男性で、かつ彼女がおらず非婚であり、1人暮らしもしくは親と同居している人物」
は、無差別殺人と相関がある、ということです。
ただし、必要条件と十分条件の問題があるので、そこははっきりしておきましょう!
正確には
★ 無差別殺人を犯す犯人は、おそらく9割方が、非リア充彼女なし、引きこもり的男性である
そして
★ 非リア充彼女なし、引きこもり的男性の中から、無差別殺人犯は、ごくごくごくわずかな率で発生する
と言えるのです。
え?必要条件と十分条件がいい加減すぎるって?。てへぺろ。
しかし、これを逆に言い換えれば、興味深いことが言えます。
◆ 女性の98%は無差別殺人を犯さない。そして、彼氏や彼女がいて、妻や子供たちに囲まれている男性も無差別殺人を犯さない。
そう!女性とリア充と頑張るお父さんは無差別殺人を犯さないのです。
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では、
「無差別殺人を犯す非モテ引きこもりおっさん」
と
「無差別殺人を犯さない非モテ引きこもりおっさん」
との違いはどこにあるというのでしょうか。
その答えも法務省のデータにあります。
犯人の心の闇、つまり動機の部分ではこうなっています。
◆ 自分の境遇への不満 22人 (43%)
◆ 特定の者への不満 10人 (19.2%)
◆ 刑務所への逃避 9人 (17.3%)
◆ 自殺願望 6人 (11.5%)
◆ 殺人への興味 5人 (9.6%)
◆ 不明 9人 (17.3%)
とにかく、周囲に対して不満を持っている非モテおっさんは、無差別殺人に走るのです。
これだけで6割です。それに
「どうせなら俺も死ぬ!」
が加わるともはや7割を超えてきます。
これで、無差別殺人を犯す可能性のある非モテおっさんの傾向がわかりました。
「一度就職はしたものの、社会でうまくやれず仕事がなかったり収入がない男性で、かつ彼女がおらず非婚であり、1人暮らしもしくは親と同居している人物が、周囲に対して不満を抱えていると、自分も死んで周りを殺そうと考える可能性がある」
ということが結論です。
あなたの周りにも、こんな人がいたら要注意です。
ぜひ、
◆ 仕事に就くか
◆ 彼女ができるか結婚するか
◆ 不労でも収入があるか
◆ 満ち足りた気持ちになれるか
してもらわないと、何かが起きるかもしれません。
しかし、上のどれか一つでも満たされれば、事件は起きないかもしれないのです。
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