2017年12月4日月曜日

人生をリセットする方法




 どうも、あなたの味方、武庫川散歩です。


 複雑に入り組んだ現代社会に鋭いメスを入れ、さまざまな謎や疑問を徹底的に究明しておられる方、といえば、それぞれの立場やスタンスでいろんな論客を思い浮かべることと思いますが、ムコガワが若いときは、


 呉智英さん
 (「バカにつける薬」「サルの正義」なんかがおすすめ)


なんかがずっと好きでした。 そもそも、彼のペンネームが、稀代の変態小説である夢野久作の「ドグラ・マグラ」の主人公に由来する、なんてところが、稀代の解脱者であるムコガワ好みだったりしたわけですが、もうそんな呉智英さんもすっかりおじいちゃんです。



 それに変わって、近年言いづらいことをズバッとおっしゃっているなあ、すごいなあ!と思うのが作家の



 橘玲さん
(「言ってはいけない~残酷すぎる真実~」がおすすめよ)



 ですね。彼の場合は、エビデンスに基づいた冷静な分析をズバズバ言ってくれるので、現代社会を生き抜くには大変に役に立ちます。





 そんな橘玲さんが


「人生をリセットするボタン」


について言及なさっていたので、ちょっと面白いと感じたことを紹介いたします。



人生をリセットするボタンがあれば
 https://www.tachibana-akira.com/2017/12/7868





 さて、詳しいことは元ネタを読んでいただくとして、「人生をリセットするボタン」があれば、それはすなわち







を意味するとは、一体全体どこからやってきたのでせうか。



 もうなんか、現代社会では自殺や自死が手軽で見慣れたものになってしまったがゆえに、人生をリセットするとはついつい



「自殺すること」



と同義のように思ってしまいがちですが、本来は「死ぬことではなく、生きなおすこと」であるからして、これは、絶対に「生きる方法」であるべきです。


 ゲームにおいてもそうですが、やり直すためには電源を引っこ抜くのではなく、再起動が必要です。人生をリセットするとは、死ぬことではなく、再び復活することに他ならないわけで、ほんとうはね。



~~~~~~~~~~



 そうすると、たとえばここに「今の人生をすべて捨ててしまって、リセットしたい」と思っている人がいるとして、彼や彼女を再起動させるにはどうしたらいいか、ということがこの問題の本質なのだとわかってきます。


 けして「彼や彼女が死ぬ方法を考える」というのではなく、「再び生きる方法を考える」という方向性であるべし、というわけで。


 ちなみに、リセットボタンを押すと何が起きるかというと、これはすごく簡単かつ示唆に富んだ出来事が起きるわけです。



 それはつまり



 1) 今までの記録やデータがすべて失われる。ここまで進んだとか、ここまで築いたなどの到達度も、逆に累積された汚点も全部消えてしまう。


 2) 設定が一番最初に戻る。初期設定があればその値になり、初期設定がなければゼロベースになる。


 3) 何かが進行したり、累積するものについては、全部1からスタートになる。



わけです。なるほど、これを実際に実行するプログラムを組んでやればいいのですね。




 さて、人間が悩みを抱いたり、苦しんだりする原因は、大きく捉えればたった一つに集約できます。


 あるいは、多少分類をしても3つくらいにまとめることができるのが、人間の苦しみなのです。



 ざっくり一つに集約すれば、それは



「自分の居場所を確保できるかどうか」



に他なりません。これは生物的な命題で、「巣があって餌があって、そこにとりあえず安心していられる」ということを示します。



 あるいは、3つくらいにまとめる分類では、「人間関係、お金関係、健康関係」ぐらいにしか人の悩みはない、とか言ったりもします。


 これも概観すると「居場所があって、餌があって、安心してそこにいられるかどうか」を示すことがなんとなくでもわかると思います。



 そうすると、人生のリセットボタンなんてのは意外に簡単単純で


「人間関係を変える(離れる)」
「仕事を変える(離れる)」
「住所を変える(離れる)」


ことで、健康以外の問題は、解決するかはともかく一旦リセット自体は可能だとわかるのです。




 こうして考えると、「出家」というのはとてもよくできたシステムで、


「俗世の人間関係から離れ、仕事も変えてしまい、住所も物理的に外界と切り離される」


ことで、十分リセットが可能だったとわかりますね。




 ということは、この混迷の現代社会において必要なのは、宗教を別に切り離して「出家」できるシステムがあれば自殺はしなくていい、ということなんです。


 めっちゃ簡単!




 宗教的観念から考えると、還俗するにはこれまたハードルがあるわけですが、宗教関係ない出家システムがあれば、リセットはとてもやりやすいことがわかります。



 こうして考えると、座間の大量殺人問題の被害者側のポイントが見えてくるのですが、それはつまり、


「すべてを一旦放り出して、うちに来ていいよ」


という招きがあれば、それは自殺志願者にとって



超魅力的である



ということを意味します。つまり、マーケティング的にはここに需要があるわけです。



 ムコガワは、世を忍ぶ俗世の仕事では経営者ですから、「おう、こんな市場があるやんけ!」とぶっちゃけ思います。



■ 人生をリセットできる抱擁力あふれる丸抱え施設があれば、自殺しなくていい。

■ これまでの人間関係をいったん切り離せる施設であればなおいい。

■ これまでの住所や環境から離れられる施設が望ましい。

■  マネタイズをどうするか。お金がないと運営できないので、どこかから収益を上げねばならない。

■ 仏教では、ブッダが「すべて外部からの寄付で賄え」と言っているので、それをマネする?

■  利用者が、本当に死ぬのなら、財産を全部貰えばいいのだけれど、利用者に再起を促すためのシステムなのだから、預かったお金を再びお返しする必要がある。

■  となると、施設利用料を在籍する期間に応じていただかなくてはならない。

 


・・・・・・とまあ、要するに、「再び出られる若者向け老人ホーム」みたいなのがあればいいんですね。シェアハウスみたいに自助的なものではなく、もうちょっと公助の入った


「若者ホーム」


みたいなのがあればいいわけで、そこでしばらく暮らしてもらって、適切な期間が経てばまたお好きな世界へ戻っていただくという施設を作ればいいわけです。


 そして、新しい環境や新しい土地でやり直していただくという・・・・・・・。


 ・・・・・・。



 ・・・・・・。



 ・・・・・・ん?



 ・・・・・・まてよ。



 ・・・・・・・・・・・・これって。


 これって、もしかして刑務所みたいな施設ってこと?(笑)自由に出入りができる刑務所。


 独房、三食昼寝つき。人間関係シャットアウト。前の仕事からもさようなら。カロリー計算された食事でおもわず健康。収容される場所は元の住所から遠い地域。

 経営は国費であればなおよい。



 ということで、合理的に考えると人生をリセットする一番いい方法は、



 刑務所みたいなところで一定期間過ごす



になりました!以上証明おわり。QED。

 








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