2018年5月26日土曜日

洗脳とは一体何か。 日大アメフト問題と絡めながら。




 世を忍ぶ仮の姿で、俗世のすみっこ暮らしを続ける解脱者のブログではございますが、なぜか毎回更新すると



 9人が確実にこのサイトを訪れている



ことに気付きます。


 まあ、だいたい、このブログは、一日あたりの訪問件数が100人くらいはあるので、こんな変態みたいなブログを見る物好きが100人もいるのか!と驚かずにはいられないのですが、その方たちの大半は検索からの流入ですね。




 しかし、9人の方は、かならず更新があるたびに真っ先にこのブログを訪れて読んでくれているようなので、




 オラ、すっげーワクワクすっぞ!!!!




と、まずは叫んでおきましょう。




 そのうち2人くらいは、おおかた見当がつくし、「武庫川ファンです」と公言して下さっている方もいるので、まあなんとかわかるのですが、



 残りの7人が、どこの何者かさっぱりわからん!!!



ので、ドキドキしております。


 ぜひ、わたしがその選ばれし7人の勇者の1人だ!という方は、ぜひコメントに足跡でも残してください。匿名でもかまいません。




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 さて、本日の本題でございます。


 わたくし武庫川散歩が、その昔「エホバの証人」という宗教に家族で入っていたネタは以前から公言しているのですが、たとえば


「家族にいろんな組織や宗教に入っている人がいて、それを別の家族が辞めさせたいと思う場合」

に、どうやって洗脳のようなものを解けばいいか、ということで困っている人の話を某所で読んだわけですね。



 というわけで今日は「洗脳」についてのお話。



 洗脳やら、マインドコントロールというのは、とても簡単です。

 拷問や薬物を用いたり、なにか神秘体験のようなものを使って行うなど、とても特殊なことのように思うかもしれませんが、(もちろんそういう方法もありますが)、実はそんなに難しいことではなく、



「Aを肯定させる」



ことで、充分に洗脳を開始することができるのです。ただし、ふつうの生活において「Aを肯定させる」あるいは「Aを肯定する」ということは山ほどあって、それ自体はなんていうことのない当たり前の行為です。


 たとえば、


「私はあなたより上司なので、職務上の命令には私に従うべきである」

ということはとても普通だし、それ以前に

 「立場が上の人の命には、従わなくてはならない」

ということは、誰もがすでに心の中で肯定していることでしょう。



 というわけで、「Aを肯定させる」ことそのものは洗脳ではないのですが、ここからが大事です。



「Aを肯定させる」「Bを肯定させる」「Cを肯定させる」「Dを肯定させる」



 本来、AとBとCとDはまったく別の内容で、別の事象や次元の話なのですが、Aを肯定させることで次はBも肯定させる、さらにはCも肯定させる・・・ということを繰り返しやっていけば、



 はい、洗脳完了!



です。とても簡単です。


 今話題になっている日大のアメフト選手が、くわんせい学院大学の選手に暴行プレイを働いた件ですが、ベースになっているのはもちろん


■ 監督・コーチは偉い


ということであることは自明です。選手はこのAを当然肯定しています。


ところが、日大監督・コーチ陣は、ここから巧妙にB・C・Dを肯定させてきていますね。


■ (選手に対し)お前が変わらない限り、試合には出さない

■ 日本代表に行ってはいけない

■ QBをつぶしに行くので、自分を使ってくれと言え

■ 坊主にしろ



 日大の加害選手は、これらのすべてを実際に「肯定=実行」しています。日本代表にも行くことを断念しているし、坊主頭にもなっています。相手をつぶしに行く話しもしているようです。


 こうして、いくつもの肯定を経て、最終的には事件となった


「相手へのテロ的タックル」


まで実行することになったわけです。




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 本来、AとBとCとDは、それぞれ全く別のもので、それぞれに対してYESであるかNOであるかは、独立して決めることができる、決めるべきな事項です。


 試合に出ることと坊主にすることには何の因果関係もないし


 日本代表になることと日大の処遇とは別の次元の問題である



ことは、外部の人間から見るとすぐに分かることなのです。そんなの関係ないじゃん!と。 



 ところが、その全然関係ない各事項をいったん肯定、受け入れしてしまうと、それらは受け入れた内部の人間にとっては



 すべてが関係ある、繋がった、ひとつの合理的な人生選択である



ということになるのです。これが、洗脳状態の完成ですね。



 結果として、日大の選手はタックルを実行してしまった。やってしまってから、外部の客観的な指摘を受けて、我に返った、ということでもあるでしょう。





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 洗脳の興味深いところは、Aの肯定がスタートではあるものの、「単品の事象の肯定」だけでは効果が薄いところにあります。



 たとえば、「俺はコーチだ、だからお前は相手をつぶしてこい」といういきなりAとDしか出てこないような単発の事象だけをぶつけても、



「えー、なんぼなんでも無理ですよ!いやです」



となります。



 女性を口説く時に、相手に好意がありそうだな~と思っても、いきなり「肛門に挿入していもいいですか?」 とやってしまえば確実に無理ですが、


「手、つないでもいい?」

「腕組んでもいい?」

「ごはん一緒に食べよう」

「キスしてもいい?」


と一つひとつの事象を肯定させてゆけば、愛の洗脳は完成してしまうというわけです。



 この仕組みを知りたい人は「あのねのね」の「つくばねの唄」を聴いてくださいね。

https://www.youtube.com/watch?v=rB_CrjvrzBI



 え?それは違うって?てへぺろぺろ。




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 宗教の場合も同じで、たとえば私はキリスト教系のエホバの証人でしたが


■ 創造主がいるかいないか

■ その神がエホバかそうではないか

■ 聖書に書いていることが真実かそうでないか

■ 聖書の神と実際の創造主が同一かどうか

■ キリストが本当に神の子か、あるいは人か

■ エホバの証人の教えが正しいか、そうではないか

■ それを伝えている人間(信者)が信頼できるかそうではないか


などなどは、すべて「独立した、互いに関係のない事象」であることが客観的にはわかるでしょう。





 ところが、宗教に関わる人たちは、たとえば最後の事項を持って



「この話をしている山田さんは信頼できる人である、従って山田さんが伝える宗教は信じられる」



といった方法で、AもBもCもDも信じさせていくわけです。





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 さて、というわけで、たとえば家族にエホバの証人の信者がいて辞めさせたいと思う場合は、彼や彼女が信じている


「AもBもCもDもごっちゃになった状態」


を独立した事項として解きほぐしてゆくのがよいと思います。


「聖書の話」

「神の話」

「会衆の話」

「組織の話」


は、別ものですが、彼らはそこがごっちゃになっているので



「組織の教義には矛盾があるでしょう」といっても「でもエホバを信じる」と答える

「会衆に問題があるじゃない」といっても「でも聖書には人は不完全だと書いてある」と答える


など、話がつねにAとAの話、BとBの話にならないわけです。



 そうすると今度はこっちが「逆洗脳」をしかける番です!いえーい!



 どうするかというと、彼や彼女が「肯定できる事象」を積み重ねてゆくのですよ。



 つねに答えが「YES」の側にいくような話の持っていきかたが大事です。



 具体的にどうするかは、個別にご相談ください。



 ワタクシ、悪魔ですので! 

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