毎度おなじみ解脱者の武庫川散歩でございます。
先日のブログで映画「カメラを止めるな!」が面白かったよ~というあまりにも俗っぽい話を書いたのですが、このオハナシ、さらに面白くなってきたので、思わず
還俗して
しまいそうなくらい!ぞくぞくしますね~。
ムコガワさんは、本来解脱者ですので、俗世で行われていることについては、基本「諸行無常でどうでもいい」というスタンスなのですが、その昔、まだ俗世にいるころには、クリエーターのまがいものみたいなことをしていたこともあって、この手のお話は好きなんです。
さて、何が問題になっているかというと、「カメラを止めるな!」という映画の構成や展開、あるいは根幹の構造が
劇団PEACEの舞台 「GHOST IN THE BOX!」
をパクっているのではないか、という疑惑なんですね。
しかし、上田監督自身が、この演劇に着想を得たと自ら言っていますので、
「パクリかパクリでないか」
については、
限りなく透明に近いブルー
くらいには難しい問題でしょう。↑意味不明やわ。
話の経緯は、
■ 上田監督はもともと舞台の「GHOST IN THE BOX」を映画化したかった
■ オリジナルの演劇の脚本家らとプロジェクトをスタートさせたが、頓挫した
■ そこで改作改変して、「カメラを止めるな!」を仕上げた
という流れです。
そのため
「オリジナルと言えるくらい元の作品と変わっているか」
「オリジナルの要素を引き継いでいるからパクリか」
の判定というのは、難しいしきわどいし、解釈にもよるところ。
前回の記事にも書きましたが、構成としては「涼宮ハルヒの憂鬱」でもあるし、独自性が高いかどうかも、議論の余地があるでしょう。
(しかし、それを言えば、小説や物語のプロットなんて、もはや出尽くしているのです。前半で物語を提示して、その裏側を後半で示す、なんてのは、わたくしムコガワ散歩でもやってます。
ここで番宣!「ヤンキー小田悠太の慟哭」「ヘビメタ野々村吉雄の絶叫」も読んでね!!
■ ヤンキー小田悠太の慟哭
https://satori-awake.blogspot.com/2018/03/blog-post_23.html
■ ヘビメタ野々村吉雄の絶叫
https://satori-awake.blogspot.com/2018/05/blog-post_19.html )
古くは、「ジャングル大帝」を「ライオンキング」がパクったのではないか疑惑などもありましたが、あれとおんなじです。
まあ、揉めますわな。
もちろん、元ネタ側の方にも、熱い思いはあるわけで、
映画「カメラを止めるな!」について
https://note.mu/rookey/n/ne25a640b8cc7(原作サイド、和田さんの記事より)
こちらの言い分もぜひともご覧ください。
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ムコガワは、解脱する前は、クリエーターの切れ端のようなボロ布だったので、監督をした上田さんの気持ちもわかります。
恐らくは、元の舞台がものすごく面白かったので、「自分もこんなのをやりたい!」と感じ、それを実行していったわけです。
もうやりたくてたまらなかったので、どんどん突き進んだら、権利関係とか「手間のかかるところ」「冷静にならねばならぬところ」がおろそかになってしまったのでしょう。
また、本人が公言している通り、インスパイアされた元ネタには「三谷幸喜」さんの作品もあるようです。
おそらくは「ショウ・マスト・ゴー・オン 幕を降ろすな」(1991年)でしょうし、タイトルにもその影響があります。
(もちろん、「GHOST~」のほうも「甲殻機動隊」が元ネタですな)
ものづくりというのは、どうしても先行した作品に影響を受けて、それを模倣するところから始まるので、インスパイアやオマージュというのは多々生じるのが当たり前なのですが、この手の話でポイントになるのは、いつもおなじ観点です。
それは、
「先行者や、自分が影響を受けたものについて、尊敬があるかどうか」
に尽きます。
今回のトラブルは、そのあたりを具体化するときに、「筋を通せたか」があやふやになっているので、上田監督のみならず、プロデューサーにも不備があったようにも思います。
その意味でも、あるいは映画そのものもですが、全体を流れるテイストが
「よくも悪くも素人くささ、素人っぽさ」
がいいんです(笑)
私は好きです。意外と。こういうトラブルが生まれるところも、業界に慣れてない感じが、たまらないですね。
これぞ「ザ・セミプロ」というか、「ザ・ハイアマチュア」というか・・・。
業界の大人の階段登る♪ということをきちんと手順踏んでやっていると、大手のPなんかがそのあたりをちゃんと教えてくれたり、権利関係を指図してくれたりすることもあるでしょうが、逆にそうしたトラブル回避を真面目にやろうとすると
「いろいろ問題があるので、やめとこう」
となるのが大人の世界なので、「カメラを止めるな!」がこうして表に出てきてしまったのは、ある種の偶発的事象として、観客としてはラッキーです。
もう、あとはムコガワが便乗して
「亀田を泊めるな!」
とか、
「コアラを食べるな!」
とか
「かよこを脱がすな!」
とか、そういうのを撮りたくなってきてうずうずします。
まだまだ、この話、カメラを止めちゃあ、いけないぜ。オチまで見逃せない。
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