2019年12月16日月曜日
宗教2世や毒親に育てられた子を救う方法。 その2 ~あなたが救われる魔法のヒントがあった~
前回は、家庭内の問題が、外部からはとても支援しにくいものであることをお話しました。
そして、宗教2世や、毒親に育てられた人や、あるいはネグレクトにあっているような子供達が、そのために
なかなか救われていない
事情についてお話しましたね。
では、そうした子供たちや人たちについて、外部の人間である私達には何ができるのか、という現実的な話に入ろうと思います。
解脱者・武庫川の場合は、出家女子が家にやってきた場合は、ほとんどの場合、これを意識的、無意識的にやっています。
そうして、1人、また1人と巣立ってゆき、自分の人生を歩んで幸せを探しにゆくわけです。
他者が「問題を抱えた人」に対してまずできうる
一番最初の段階で、一番基礎的なこと
というのは、
「無条件で肯定すること」
「無条件で受け止めること」
です。
特に宗教2世や、毒親に育てられた子供というのは、ある一定の
「親側の視点である教理によってねじまげられたモラル(善)によって、その子が受容されるかどうかを判定されてきている」
ことが多いです。
難しい言い回しになりましたが、簡単に言えばこどもたちは
「親が思う、条件付の愛情をうけて育ってきている」
ということです。
ですから、もし外部からの支援者が、支援者が思う「善悪」に基づいて、そのこどもを再判定するようなことがあれば、
やってることは親といっしょ
になるので、支援は難しくなるのです。
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赤ちゃんというのは、善悪がわかりませんので、騒音を上げて泣くし、糞尿をそこらじゅうに漏らすし、してはいけないことも積極的にします。
しかし、それでもまるごと親がそれを受容して、肯定してきたからこそ、その後の成長に従って「これはダメ、あれはダメ」と制限するようになっても、
「自分はまるごと肯定されているのだ」
という部分はゆらぎない自信になるので、アイデンティティが正しく形成されてゆきます。
毒親育ちの子や、宗教2世の子は、その部分がズレています。教義によって、あるいは親の独善によってゆがめられた善悪という条件において
「愛されるのか、叱責されるのかが変わる」
という経験をしてきているので、そもそも「まるごと肯定される」ということを知らない場合もあります。
ですから、仮にその子が18歳になっていて、倫理的に間違っている部分をもちながら育っていても、それでも第一段階は、
「まるごときちんと肯定する」
ことが大切です。
たとえば、その子が
「あんな親ぶっころしてやる!」
とか
「クラスの連中などどうなってもいいんだ」
といった、一般論として悪に染まった物言いをしたとしても、
「よし!それでも私はあなたの味方だ!」
と肯定することが大事です。
そして、もし支援者であるあなたが、そうした「善悪のモノ言い」「表現」に慣れていなければ、技術として
「善悪の話は感情の話に置き換える」
というワザを武庫川から伝授しておきましょう。
たとえば、「親なんてぶっ殺してやる!」については、通常だと「殺すなんてダメだ」と善悪で判定したくなりますが、そうではなく、
「そんな気持ちになっているあなたを見ていると、心がきゅうううってなるわ!つらいなあ」
と感情にズラして置き換えるわけです。テクです。
「他人なんてどうなってもかまわない」については、これも通常だと「そんなことを言ってはいけない」とやりがちですが、
「私も他人はどうでもいいけれど、”あなた”が傷ついたりしたら、いやだ!」
と置き換えます。
こうした言葉のあやのような技術を使ってでも、「あなたを肯定するんだ」という姿勢を示すことは大事です。
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もちろん、肯定することと「隷属すること」「わがままを何でも聞くこと」は異なります。
そこは間違ってはいけません。
「じゃあ!○○してよ!」
みたいな無理難題を投げかけられたとしましょう。 その言葉に無条件に従え、ということではないのです。
「本気であなたもそうしたいと思っているなら、私も命をかけてそうするけれど、私自身はいま、心がそれはイヤだと思っている。二人がどちらも「ぜひそうしよう!」と思うなら進んでやりたいけれど、あなたが無理強いするのなら、私は悲しい。めっちゃへこむ」
と、
■ 自分の気持ちには正直であること
■ 自分の感情、感覚も素直に表出すること
を心がけて、答えると、グレているだけの子はかならず引き下がります。
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無条件で肯定する、ということは、実は相手についてもそうですが、支援者であるあなたにとってもそうなのです。
あなたが望まないことは、しなくていいし、あなた自身を無条件で肯定してよいのです。
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ブログの記事ですから、どうしてももっとも簡単な部分についてしか説明できませんでしたが、この「無条件の肯定」という気持ち、意識を持てば、失敗をしながらでも支援することができたり、あるいは、こうした気持ちを持っている人がそばにいるだけで救われることが沢山あります。
かならず事態は好転しますので、もし助けが欲しい場合はいつでも言ってください。
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